株初心者のための株式投資&資産運用マニュアル

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カンタンにわかる財務指標

株価キャッシュフロー倍率:PCFR (4)

「株価キャッシュフロー倍率:PCFR (3)」の続きです。

設備投資に力を入れている
企業ほど減価償却費が多くなり
当期純利益は少なくなります。

例をあげてみましょう。

まず、設備投資に積極的なA社です。

 
 A社


 売上高 = 2000

 売上原価
 減価償却費 = 400
 その他経費 = 800

 売上原価合計 = 1200
 

         compu_m2.gif

A社  損益計算書
損益計算書
勘定科目 (百万)
売上高 2000
収入合計 2000
売上原価(減価償却費分 400) 1200
売上総利益(粗利益) 800

販売費及び一般管理費合計 300
営業利益 500

営業外収益 60
営業外費用 100
経常利益 460

特別利益 20
特別損失 40
税引前利益 440

法人税等 176
税引後利益(当期純利益) 264
@
A
B
C
D

A社D税引後利益(当期純利益) = 264
となります。

次に、売上高は同じですが
利益を設備投資に使わず内部留保しているB社です。

 
 B社


 売上高 = 2000

 売上原価
 減価償却費 = 0
 
その他経費 = 800

 売上原価合計 = 800
 

         compu_m2.gif

損益計算書
勘定科目 (百万)
売上高 2000
収入合計 2000
売上原価(減価償却費分 0) 800
売上総利益(粗利益) 1200

販売費及び一般管理費合計 300
営業利益 900

営業外収益 60
営業外費用 100
経常利益 860

特別利益 20
特別損失 40
税引前利益 840

法人税等 336
税引後利益(当期純利益) 504
@
A
B
C
D

B社D税引後利益(当期純利益) = 504
となります。

整理しますと、

 
 設備投資に積極的なA社
 税引後利益(当期純利益)264

 
利益を設備投資に使わず内部留保しているB社
 
税引後利益(当期純利益) 504
  

このように、
設備投資に力を入れている
企業ほど減価償却費が多くなり
当期純利益は少なくなりますから、
当然、1株当たり利益も少なくなり
株価収益率(PER)も違ってきます。

もしも現時点でA社B社
業種や売上高が似ていて
同じような規模で
同じような株価だとします。

そうしますと、

 
 A社


  1株当たり利益 = 30円

  株価 = 500円

 だとすると、

  500円 ÷ 30円 = 16倍

  株価収益率(PER) = 16倍
 

A社株価収益率(PER) = 16倍になります。

次にB社です。

 
 B社


  1株当たり利益 = 57円

  株価 = 500円

 だとすると、

  500円 ÷ 57円 = 8.7倍

  株価収益率(PER) = 8.7倍
 

B社株価収益率(PER) = 8.7倍
となります。

この例のように
当期純利益が少ないと、株価収益率(PER)が高くなり
株価が利益に比べて割高となり。

当期純利益が多いと、株価収益率(PER)が低くなり
株価が利益に比べて割安となってしまいます。

したがって、業種や売上高が同じような場合
設備投資に積極的な企業と、
利益を設備投資に使わず内部留保している
企業を比べると、設備投資に力を入れている
企業は減価償却費が多くなるので当期純利益
少なくなりPERが高くなり割高になってしまうのです。

しかし、設備投資に力を入れると短期的には、
利益を圧迫する要因になるかもしれませんが、
長期的には企業の将来的な利益確保につながります。

そのような設備投資戦略を重視した企業の
真の評価をしようという指標が
株価キャッシュフロー倍率(PCFR)
になります。

次回は、
株価キャッシュフロー倍率(PCFR)
についてお伝えいたします。